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うなぎ

Category : 徒然映画
うなぎ

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うなぎに話しかける仮釈放中の男の更生物語。

その年のカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞した今村昌平監督の作品です。

1988年、夏。妻の浮気現場を目撃した山下拓郎は、妻をメッタ刺しにして殺してしまいます。殺害後、そのままの姿で警察署へ自首します。

それから、8年後。仮出所することになった拓郎は、寺の住職で保護司の中島次郎に連れられて、普通の暮らしを始めます。

拓郎は刑務所で資格を取得し、母の遺産と刑務所での稼ぎで理髪店を始めます。

寡黙な拓郎・・・。近所の造船所で働く高田重吉や宇宙人を呼ぶことに没頭する斎藤昌樹、ヤンキーな野沢祐司らが気にかけても心の内を明かそうとはしません。

拓郎が話しかけるのは、刑務所暮らしの頃から飼っていた一匹のうなぎだけ・・・。

そんなある日。拓郎は草陰に女性が倒れているのを発見します。その女性は薬の過剰摂取で自殺しているようでした・・・。一命を取り留めた服部桂子は、次郎の妻、美佐子に連れられて拓郎の店にやって来ます。

この町で働きたいと言う桂子の願いを聞き美佐子は拓郎の店で働かせほしいと頼のむのですが、断る拓郎・・・。それでも、強引に働き始める桂子・・・。お互いに心に傷を持つ2人・・・その真意とは・・・。

今村昌平監督の作品は、「楢山節考」とこの作品しか観ていないのですが、どちらも人間臭く、描写も生々しいですね。非常に現実的です。しかし、その反面、どこか非現実的な描写もあり・・・人間ドラマという枠だけに填めることができない感があります。

この作品では、拓郎が妻の浮気を知ることになった「謎の手紙」、拓郎が話しかける「うなぎ」、そして、拓郎の周りをうろつき妬む男「高崎保」の存在が拓郎の精神世界を表現しているようでした。

「謎の手紙」は、浮気相手の妻が拓郎宛に送った手紙なのかなぁと思っていたのですが・・・拓郎の考えが真実だとすると、拓郎は妻の浮気に気付いていたということになるのでしょうか。信じたくない拓郎は、第三者から知ることで心を少しでも和らげようとしたのでしょうか。

「うなぎ」は、鏡の代わりなのかもしれません。鏡に映った自分に話しかけるように・・・。でも鏡だと自分と向き合わなければならないので「うなぎ」に話しかけていたのかも・・・だから、拓郎も「うなぎ」と同じように何も話さなくなってしまったのでしょう。

「うなぎ」は拓郎自身だったのでしょうね。

「高崎保」は現実に存在する人物ですが、拓郎にとっては忘れたい過去を思い出してしまう存在でもあります。でも、彼が執拗に拓郎や桂子の周りをうろつくことで、2人の距離が縮まることになるのですが・・・。

桂子は婚約者の堂島英次から逃げていました。桂子も運から見放された人生を送っていました。借金苦、母の介護・・・自殺を図ってしまいましたが、彼女はきっと芯の強い女性なのでしょうね。献身的に拓郎をサポートする姿が素敵でした。

しかし、桂子に妊娠の兆候が・・・。さらに、保によって拓郎の正体が桂子や重吉たちにバレてしまい・・・。

拓郎役には役所広司。寡黙な男が似合います。

桂子役には清水美砂。清楚なイメージを残しながらもどこか影があったり、また、濡れ場も演じることもできたりと演技の幅が広い女優ですね。

拓郎を心配する重吉役の佐藤允。
拓郎と同じように会話ができない昌樹役の小林健。
場を盛り上げる祐司役の哀川翔。

らも個性的な役をそれぞれの持ち味を活かしながら好演しています。

さらに、

次郎役の常田富士男。
美佐子役の倍賞美津子。
桂子の母フミエ役の市原悦子。

らが脇を固めて、存在感のある演技を魅せています。

あとは、ひと際異彩を放つ保役の柄本明も見逃せません。彼の演技が拓郎をダーク・サイドへと引き込むかのようです。ラストは「13日の金曜日」かと思ってしまいましたが^^

ラスト。

「うなぎ」は拓郎自身。しかし、それは、過去の拓郎。拓郎はこの町で変わりました。

今まで、「手紙」や「うなぎ」、「高崎保」に自分の心の闇を依存させて、自分から逃げていた拓郎でしたが、桂子や重吉たちとの交流で「責任」を負う心が生まれましたね。

だから、「うなぎ」も変わらなければならない・・・拓郎の最後の行動は、「うなぎ」が必要なくなったというより、新しい人生を歩む決意のようなものが感じられました。

その後、出てきた保の姿は、過去の拓郎の象徴である「うなぎ」が人として具現化したものなのかもしれませんね。


★★★★★★★★☆☆


Title:
UNAGI

Country:
Japan (1997)

Cast:
(Takuro Yamashita)KÔJI YAKUSHO
(Keiko Hattori)MISA SHIMIZU
(Misako Nakajima)MITSUKO BAISHO
(Jiro Nakajima)FUJIO TOKITA
(Yuji Nozawa)SHÔ AIKAWA
(Masaki Saito)KEN KOBAYASH
(Jukichi Takada)MAKOTO SATÔ
(Eiji Dojima)TOMOROWO TAGUCHI
(Emiko Yamashita)CHIHO TERADA
(Tamotsu Takasaki)AKIRA EMOTO
(Fumie Hattori)ETSUKO ICHIHARA

Director:
SHOHEI IMAMURA

Awards:
Cannes Film Festival 1997
(Golden Palm)SHOHEI IMAMURA


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