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ダウト ~あるカトリック学校で~

Category : 徒然映画

ダウト ~あるカトリック学校で~


Comment:

修道女が抱く疑い。


その年のアカデミー賞4部門にノミネートされたジョン・パトリック・シャンリー監督の作品です。基は舞台劇であるこの作品ですが、舞台劇であることを感じさせず、初めから映画として創られた作品のようにすら感じられます。脚本が素晴らしいからなのでしょうね。原作者でもある監督が自ら脚色しています。


もう1つ素晴らしいのがキャストたちです。


主要キャストたちすべてがアカデミー賞にノミネートされたことも頷けます。


舞台は1964年のニューヨークにあるカトリック学校「聖ニコラス・スクール」。愛徳修道女会のシスターたちが教師を務め、神父たちとともに子供たちを教えています。


しかし、校長であるシスター・アロイシスは、ある疑いを抱くのです。


その疑いの真偽は・・・。


厳格なシスターで子供たちからも恐れられているアロイシス。彼女の氷のような冷たい表情からは何も読み取ることができません。教えに背いた子供たちには、容赦のない厳しい躾を叩き込みます。描かれてはいませんが、それは子供たちだけでなく、他のシスターや時には神父、保護者にまで向けられているのでしょう。


さらに、それは自分に対しても厳しくあり続けることを意味しているかのようでした。


人材不足のため8年生を受け持つことになった若いシスター・ジェイムズ。彼女は子供たちに勉強を教えることを生きがいにしています。


アロイシスとは異なる優しい表情は、彼女の心をそのまま表すかのようでした。しかし、あまりにも優しく純粋な心を持つシスター・ジェイムズはすべてを信じて込みやすく、疑いを抱くことを拒んでしまうのです。


信じることと疑うこと。


両者の線引きは簡単なようで実は難しく、またその境界も曖昧であることがその難しさに拍車をかけているようでした。信仰心の厚いシスターなら尚のこと判断に苦しむことでしょうね。


シスター・ジェイムズ役にはエイミー・アダムス。弱さと強さが同居したような女性を巧みに演じています。彼女は若者代表のような女性でしたね。大きな夢や強い信念はあるものの、自分自身が追い付いていない。でも若い頃はみんな同じようなものだと思います。若い頃からシスター・アロイシスのような人がいたら、夢も希望も無くしてしまいそうです(^_^;


そして、2人が抱く疑いの対象となるのがフリン神父。子供たちや保護者から絶大な支持を受けているフリン神父。彼のミサには大勢の人が聞きにやって来ます。しかし、ある出来事をきっかけに疑いを抱くシスター・ジェイムズは、その疑いをシスター・アロイシスに相談します。


シスター・アロイシスはシスター・ジェイムズの相談を聞く前からすでに疑いを抱いていたのでしょうね。彼女の疑いは確信へと変わります。


フリン神父は自分が間違っているとは思っていないのでしょうかねぇ。ドナルドとは互いに認め合っている節がありましたが、何となくジミーやウィリアムにまで手を伸ばしていたように思えたのですが・・・。


フリン神父役にはフィリップ・シーモア・ホフマン。この役は彼にしかできないような気がしました。妙にピッタリなんですよねぇ。ミサのシーンも見応えアリです。


メイン・ストーリーはシスター・アロイシス、シスター・ジェイムズ、そして、フリン神父の3人で進行しますが、実はこの作品には別の大きな見せ場が中盤と終盤の間に控えています。


シスター・アロイシスはフリン神父への疑いの確証を得るために教え子のドナルドの母親と面会します。


そこで語られるドナルドの母親からの告白が見せ場になります。


いやぁ、もうここのシーンには鳥肌が立ちました。その告白も衝撃的でしたが、ドナルドの母親を演じたヴィオラ・デイヴィスの神懸かり的な演技のほうが衝撃的でした。ほんの数分しか登場していない彼女ですが、他のキャストばかりか作品全体を食ってしまうほどの存在感を放っています。


そして、シスター・ジェイムズ、ドナルドの母親、そして、フリン神父らの激しい感情を1人で受け止めるシスター・アロイシス役にはメリル・ストリープ。今まで私が観てきた彼女の演じる役は活発で表情が豊かな女性が多かったように思います。しかし、シスター・アロイシスは感情を殺し、逆に感情を顕わにする人たちを一蹴する厳しさを持つ女性・・・私には彼女がものすごく新鮮に映りました。この役も彼女にしかできない役ですね。


ラスト。


シスター・アロイシスとシスター・ジェイムズの2人だけのシーンですが、ここも印象に残るシーンですね。


誰もが疑う心を浄化し、信じる心のみを持つことができる聖なる教会。

その中で唯一人、疑いのみを抱き続けるシスター・アロイシス・・・。


疑いばかりを抱き続けると、人は卑屈にならないのだろうかと思ってしまうのですが、そんな彼女の心の奥底を覗いたしまったような、見てはいけないものを見てしまったような・・・それでいて、彼女が最も人間らしかったことに安堵できるシーンでもありました。


目に見えないものを信じることの難しさを痛感し、時に信じたり疑ったりしながら人は強くなっていくのかもしれませんね。



★★★★★★★★



Title:

DOUBT


Country:

USA (2008)


Cast:

(Sister Aloysius Beauvier)MERYL STREEP

(Father Brendan Flynn)PHILIP SEYMOUR HOFFMAN

(Sister James)AMY ADAMS

(Mrs. Miller)VIOLA DAVIS

(Sister Veronica)ALICE DRUMMOND

(Jimmy Hurley)LLOYD CLAY BROWN

(Donald Miller)JOSEPH FOSTER

(William London)MIKE ROUKIS


Director:

JOHN PATRICK SHANLEY



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Comment

無題

見応えありましたね~
キャストの演技はもう言うことなしです。
主要キャスト全員がノミネートされていたのに納得でした。
メリルとホフマンの、台詞の応酬も凄かったぁ~
そうそう、ヴィオラ・デイヴィスラストも、あの短い時間でのインパクトは凄かったですね。
あの終わり方だった事がいろいろと考えさせられた作品でもありました。
トラバさせてくださいね♪


>じゅりさんへ

はい。見応えありました~。
この作品はキャストの演技次第で
善し悪しが変わってしまうかもしれませんね。

メリルとホフマンの対決は凄いことになるのは判っていたのですが、
ヴィオラ・デイヴィスのインパクトは予想を遥かに超えていましたね。

コメント&TBありがとうございました。


迫真の演技でした!

ひでさん、こんにちは☆^^

TB&コメント、どうもありがとうございました♪

いやぁ、これは本当に脚本の素晴らしさと演出の素晴らしさ、そして俳優さんたちの巧さが際立っていた映画でしたね~。
ダウト・・疑うことに対する苦悩、そして信じることの難しさ。良く出てたと思うし、それを会話で魅せてくれた俳優さんたちの素晴らしさに唸りました。

ドナルドの母親の血を吐くような告白は、私も鳥肌経ちそうでした。彼女、ほんっとに巧いですね~!
これまで意識したことない女優さんだったんですが、すっかりその凄さに魅了されました。


>メルさんへ

脚本だけでも素晴らしいのに
キャストの演技でより説得力がありましたよね。

血を吐くような・・・凄い表現ですが
まさに彼女の気持ちにピッタリな表現ですよねぇ。

ヴィオラ・デイヴィスは私もまったく気に留めていませんでした。
これからは要チェックですね^^

コメント&TBありがとうございました。


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