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タイム・オブ・ザ・ウルフ

Category : 徒然映画

タイム・オブ・ザ・ウルフ


Comment:

世界の危機から逃れようとする家族の顛末。


ミヒャエル・ハネケ監督の作品です。初のSF映画となるのでしょうか。それでも、退廃的で救いのない監督独自の世界観は健在です。


SFと言ってもUFOやら宇宙人が出てくるわけでもありませんしね(^_^;


例によって何の説明もなくストーリーは進行していくので、「世界が危機的状況である」というのもストーリーを観て感じるだけです。


いったい世界に何が起こったのか?


などと言うことは、この作品にとってどうでもいいことなのでしょう。


ストーリーは1組の家族の動向を追っていきます。


父、母、娘、息子のローラン家は、水と食料不足の街から逃げるように山荘へやって来ます。しかし、山荘には1組の家族が無断で暮らしていました。相手の父親がライフルを向け脅迫します。そして、その父親は謝ってローラン家の父親を射殺してしまいます。


そこから始まる母アンヌ、娘ベア、息子ベンの3人の旅が描かれていきます。


母アンヌは強いというより、どこか冷たさを感じさせる女性でしたね。全編を通して、心を開かなかったようにもみえました。それでも、子供たちを助けたいという気持ちだけは伝わってきます。


娘ベアは多感な時期のせいもあってか、一番人間らしい女の子でしたね。旅の途中で出会う少年が気になったり、音楽に興味がわいたり。この世界の大人たちが忘れてしまっている感情を彼女が表現しています。


息子ベンは心が純粋な男の子。純粋であるが故に彼が目にする光景はあまりに凄惨なものだったのでしょうね。


特に何かが起きるということはありません。


SFらしい派手な展開などまったくありません。


それでも「何かが起きる」という期待と不安が入り混じるストーリー展開に息を呑みます。


それは突然やって来ました。


炎を見つめる全裸のベンの姿。


彼のとった行動とは・・・。


この作品はハネケ監督とアンヌを演じたイザベル・ユペールが企画した作品だそうで、本来は「ピアニスト」よりも前に製作する予定だったそうです。しかし、資金難のため「ピアニスト」が先に製作され、ヒットしたおかげで、この作品の製作に漕ぎ付けたそうです。


そのせいなのか、「カフカの「城」」の世界観を活かしつつ、「コード:アンノウン」のような「コミュニケーションの不可用性」を表現している作品のようにも感じられます。


相手を信用しない大人たち。


来るかどうかも判らない列車を待つ人の群れは「狼の群れ」のような小さな社会を築いていました。


それは人が持つ醜い感情を隠した世界。


それにベンは気付いてしまったのでしょうか。


こんな世界から自分の存在を失くしてしまいたいと思ったのでしょうか。


炎を見つめる全裸のベン・・・セリフもなく顔の表情も読み取れませんでしたが、後ろ姿から悲壮感、虚脱感のようなものを感じました。


ラストシーンも意味深でしたね。


あれは誰が眺めている景色なのでしょうか。


そして、どこへ行くのでしょうか。


どことなくハッピーエンドにも見えるラストシーンなのですが、はたしてハネケ監督作品にハッピーエンドはあるのでしょうか。


アンヌたちが待つ場所には列車など来るはずもなく、列車に乗れた何者かがアンヌたちのいる方角を眺めているだけなのかも・・・。


拍子抜けしてしまうラストシーンなのですが、それがかえって何かを勘ぐってしまう衝動に駆られてしまいました。



★★★★★★☆☆☆



Title:

LE TEMPS DU LOUP


Country:

France/Austria/Germany (2003)


Cast:

(Anne Laurent)ISABELLE HUPPERT

(Lise Brandt)BÉATRICE DALLE

(Thomas Brandt)PATRICE CHÉREAU

(Arina)RONA HARTNER

(M. Azoulay)MAURICE BÉNICHOU

(Koslowski)OLIVIER GOURMET

(Béa)BRIGITTE ROÜAN

(Ben)LUCAS BISCOMBE

(Young runaway)HAKIM TALEB

(Eva)ANAÏS DEMOUSTIER


Director:

MICHAEL HANEKE



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