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エレファント

Category : 徒然映画

エレファント


Comment:

コロンバイン高校銃乱射事件を基にした衝撃作。


史上初となるカンヌ国際映画祭パルム・ドール&監督賞をW受賞したガス・ヴァン・サント監督の作品です。


「コロンバイン高校銃乱射事件」は、日本の報道番組でも大きく取り上げていましたよね。「9.11テロ」も同様に、リアルタイムで起きた事件を題材にしている映画は敬遠していたのですが、今回、意を決して観てみることに・・・。


・・・何でしょうこの感覚は・・・静寂の中の狂気?・・・ちょっと違うかなぁ・・・とにかく衝撃作であることは間違いないです。ミヒャエル・ハネケ監督の「71フラグメンツ」と雰囲気は似ているかも・・・。


ストーリーは、ただ高校に通う生徒たちの日常を映しているだけです。


酔っ払いの父に困り果てているジョン。

写真好きなイーライ。

恋人同士のネイサンとキャリー。

同性・異性愛会のディスカッションに参加するアケイディア。

ネイサンたちからイジメられているアレックスと友人エリック。

内気で孤独なミシェル。

イマドキのギャル3人組、ブリタニー、ジョーダン、ニコル。

事件が起きても動じないベニー。


観ている者たちに彼らの動線を繋ぎ合わせてもらうことで、単調なストーリーに入り込ませる効果があるのでしょうか・・・現在と過去を微妙にずらしながら、彼らの日常から事件の最後までを追っていきます。


彼らはオーディションで選ばれたそうで、役名が実名そのままである人がほとんどです。さらに、個々のエピソードも彼らの実体験を基にして作られているそうです。


ガス・ヴァン・サント監督は、ただ事件を伝えるだけでなく、事件の根底には若者たちの日常の不満があるのではないかと伝えたかったのではないでしょうか。


彼らを見ていると、誰もが加害者になる恐れがあるように思えてきました。


ジョンは父のせいで遅刻してしまい、校長から呼び出され注意を受けてしまいます。おそらく1度や2度のことではないのでしょう。彼の涙には、悲しみの中に憎しみも混ざっていたのではないでしょうか。


ミシェルは体育の服装を注意されたり、周りの子たちからはまるでいないかのように誰も彼女に関心がありません。ミシェルも何も言いません。でも、彼女のパーカーには虎のイラストが大きく描かれています。彼女の心の叫びが聞こえてきそうです。


他の子たちも、ストーリーでは触れてはいないものの大なり小なり何かしらの不満があるのではないでしょうか。


加害者になった彼らは限界を越えてしまったのでしょう。彼らを止める者、助けを求める信号に気付く者は誰もいませんでした。


先生たちは校則に違反しているから「~しなさい。」とただ注意するだけでなく、なぜ違反するのかという理由も聞いてあげるべきなのかも・・・。


加害者の親も子供に無関心だったのかなぁ。朝食のシーンだけでしたが、おそらく親子の会話は既に無かったのではないでしょうか。


あと、印象に残るのは彼らが場所を移動するシーンが多々あるのですが、その際、彼らの周りをぼやけさせています。意図して行っているように思える描写から、「若者たちは周りを見ない。誰もが壁を作り、内(うち)に籠っている。」ことを表現したかったのではないでしょうか。


だから、若者同士で助けを求める信号にも気付くことができない・・・気付いていても壁を作ってしまう。そんな時には、大人が気付いてあげるべきなのでしょうね。


「何するんだ?」

「中に入るなよ。地獄になるぞ。」


この少しの会話だけで、冗談だと思わず、これから起きることに気付いたのは、ジョンだったからなのでしょう。


「俺たちは生きている!俺たちに気付け!」


と爆発しているかのような加害者の叫びが聞こえてくるようでした・・・だからと言って加害者を赦すわけにはいきませんけどね。


通販で銃(本物なのでしょうか?)が購入できてしまう銃社会にも問題があるような気がします。


どんよりとした雲が混沌とした現代社会や若者の心を表現しているかのようでした。



★★★★★★★★☆☆



Title:

ELEPHANT


Country:

USA (2003)


Cast:

(Alex)ALEX FROST

(Eric)ERIC DEULEN

(John McFarland)JOHN ROBINSON

(Elias)ELIAS McCONNELL

(Jordan)JORDAN TAYLOR

(Carrie)CARRIE FINKLEA

(Nicole)NICOLE GEORGE

(Brittany)BRITTANY MOUNTAIN

(Acadia)ALICIA MILES

(Michelle)KRISTEN HICKS

(Benny)BENNIE DIXON

(Nathan)NATHAN TYSON

(Mr. McFarland)TIMOTHY BOTTOMS

(Mr. Luce)MATT MALLOY


Director:

GUS VAN SANT


Awards:

Cannes Film Festival 2003

(Best Director)GUS VAN SANT

(Cinema Prize of the French National Education System)GUS VAN SANT

(Golden Palm)GUS VAN SANT


New York Film Critics Circle Awards 2003

(NYFCC Award(Best Cinematographer))HARRIS SAVIDES



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Comment

銃乱射にいたるまで

ラストの混沌に向うまでの、静寂さは怖いですね。

各生徒を追っているのですが、えっ!こいつらがやらかすのか、と思うような子達なんですが、そのことがかえって誰にでも起こりうることなんだというのを強調させていた印象です。

ただ1点不満なのが、必ず日本のニュースでもそうですが、ああいった虐殺ゲームとの関連性だけでなんとなく納得させようという感じがするところです。
様々な要因をいちいち描けないのはわかりますが、なんか落しどころとして結局それかよっていうのが残ってしまいました。

ただこの映画はそれが主題ではないので、日常の危うさを印象付けるのには充分な映画でした。


>yuuさんへ

また、淡々と進むストーリーが
日常に起こりえることだと語りかけているようでしたね。

私には虐殺ゲームとの関連性というのは、この作品からは感じられませんでした。
それよりも、彼らへの親の無関心さが印象に残りましたね。

また、あのどんよりとした雲のシーンを入れるあたりに
ガス・ヴァン・サント監督の凄さを感じました。

コメントありがとうございました。


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