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告発のとき

Category : 徒然映画

告発のとき


Comment:

イラクから帰還した息子の謎の死を元軍人の父親が追及するサスペンス。


犯人を捕まえる醍醐味を味わうサスペンスかと思いきや、戦争の負の遺産を浮き彫りにした重いテーマの作品でした。真実を基にして作られた作品です。


テネシー州マンロー。妻ジェーンと2人で暮らす元軍人のハンクは、イラクから帰還した息子マイクの帰りを待っていました。しかし、何日経っても帰宅するどころか、連絡すらも取れません。


マイクが所属するフォート・ラッド基地に連絡するハンクですが、基地にも帰っておらず、無許可離隊として処分することになると知らされてしまいます。


失踪したマイクを捜すため、単身フォート・ラッドへと向かうハンクでしたが・・・。


オープニングは完全に修復できない途切れた動画データと、


「父さん、ここから連れ出して・・・あることが起きた・・・。」


という、戦場からハンクに電話するマイクの言葉から唐突に始まります。まったく理由も判らないまま、マイクの失踪へとストーリーが進みますが、次第にオープニングのことの成り行きが明らかになり、ラストでは衝撃の真実が待ち受けています。


動画データはマイクが寄宿舎の部屋に残した携帯電話をハンクが盗み、ハッカーらしき男にデータの修復を依頼して送られてきたものでした。


しかし、このデータだけで真実に辿り着くわけでなく、ハンクの捜査と推理力の高さが大部分を占めています。


マイクの失踪をまったく気に留めていない同僚たち・・・。納得いかないハンクは、モーテルに泊まり、単独で捜索することを決意します。翌日、とりあえず警察に捜索願いを提出するものの、マイクは兵士であるため、軍警察に提出するよう促されてしまいます。


軍に不審を感じているハンクは、強引に上の者と話しをさせろと迫り、住民の苦情係をしている女刑事サンダースと出会います。


サンダースは交通課から、しかも女性でありながら昇進した刑事ということで同僚の男たちから忌み嫌われていました。息子デヴィッドを育てるシングルマザーとしての一面も描かれ、メインとなるハンクとは違うストーリーを展開していきます。


そして、惨殺されたマイクの死体が発見されてから事態は急変します。


現場が軍の土地であったため、介入できない警察。しかし、サンダースは何かがおかしいことを感じ始めます。


軍警察。

警察。

そして、ハンク。


それぞれの思惑が絡み合いながら事件の真相が見え隠れしていきます。


ハンク役のトミー・リー・ジョーンズが寡黙な男を熱演しています。「ノーカントリー」と同様、今回も追う男でしたね。父親としてのハンクと軍人としてのハンク。どちらのハンクも生真面目で頑固な性格であることがさまざまなエピソードと彼の演技から伝わってきます。ベッドメイキングするシーンだったり、妻ジェーンに命令ばかりしていたり・・・。でも、何でかなぁ・・・。どうしても彼の顔がアップになると、某コーヒーのCMを思い出して笑ってしまうんですよねぇ。トミー・リー・ジョーンズはあのCMの意図が判って出演しているのでしょうか・・・(^_^;


妻ジェーン役にはスーザン・サランドン。脇役でしかないジェーン役も彼女が演じると重要なポジションに思えてしまうことが不思議です。ジェーンとの接し方でハンクの人物像を深く描くことができましたね。


サンダース役にはシャーリーズ・セロン。正義感に溢れる女刑事をこちらも熱演しています。マイクの同僚や軍警察に問い詰める凄み、1人ではどうすることもできないもどかしさや苛立ち、弱い立場である職場での不満など、感情を表に出さないハンクとは対称的な感情を表に出す役どころを見事に演じていました。


監督はポール・ハギス。初監督作品がいきなりアカデミー賞作品賞を受賞した「クラッシュ」ですからね。真実へと迫るストーリー展開が秀逸です。


ラスト。


動画データの謎、マイクが言う「あることが起きた」の真意、そして、マイクを殺した犯人。そのすべてが明らかになります。でも、そのすべてが真実であるかどうかは、誰にも判らないのでしょうね。


戦争を体験した兵士たち、そして、おそらくハンクも含めた誰もが被害者であり、そして、加害者なのでしょう。


サンダースが息子デヴィッドに「ダビデ王」に登場する少年の本心を語ります。


あれは、少年をハンクになぞらえた一言だったのかもしれませんね。常にハンクから冷たい態度であしらわれながらも、ハンクの心の内をどこかで感じ取っていたのかも・・・。


「隠された真実」という巨人ゴリヤテに挑むハンク少年。「真実を知りたい」というハンク少年の勇気の奥底には、サンダースが語った一言があったのでしょう。それが、すべての真実を突き止めたハンクの表情に現れているようでした。


アメリカの危機的状況をラストシーンで訴えかけ、エンドロールの直前に映し出される1枚の衝撃的な写真からこの作品が生まれたのだと感じずにはいられませんでした。



★★★★★★★★



Title:

IN THE VALLEY OF ELAH


Country:

USA (2007)


Cast:

(Hank Deerfield)TOMMY LEE JONES

(Det. Emily Sanders)CHARLIZE THERON

(Lt. Kirklander)JASON PATRIC

(Joan Deerfield)SUSAN SARANDON

(Sgt. Dan Carnelli)JAMES FRANCO

(Arnold Bickman)BARRY CORBIN

(Chief Buchwald)JOSH BROLIN

(Evie)FRANCES FISHER

(Cpl. Steve Penning)WES CHATHAM

(Spc. Gordon Bonner)JAKE McLAUGHLIN

(Spc. Ennis Long)MEHCAD BROOKS

(Spc. Mike Deerfield)JONATHAN TUCKER

(Pvt. Robert Ortiez)VICTOR WOLF

(David Sanders)DEVIN BROCHU


Director:

PAUL HAGGIS


Awards:

Venice Film Festival 2007

(SIGNIS Award)PAUL HAGGIS



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Comment

早く観たい~

ずっと気になっててレンタルリストにイン済ですが、まだ届きません~
(こんなんばっかり…(笑)
見応えがっつりのようですね~
やっぱりスーザン姉さんもいい味出してるんですね。
彼女、巧いですもんね^^
トミー・リーの演技も期待してます^^


>じゅりさんへ

ネットレンタルなのかな?
私は利用していないので判りませんが、
届くのが遅れるのですね。

見応えありますよ~。
面白いとかではなく、ズシンときます。
演技にも注目です。

レビューを楽しみにしています(^-^)v


さすがですね

ポール・ハギス監督。ラストは震えました!次回作も楽しみですね。^^


>オサムさんへ

ポール・ハギス監督は要チェックですね。
彼が脚本を担当した作品も観てみようかと思ったのですが、
苦手なジャンルが多くて・・・(^_^;
「ミリオンダラー・ベイビー」は観てみようかと思っています(^-^)
TBありがとうございました。


いろんな意味で凄かった・・

ひでさん、こんにちは~♪

仰るとおり、それぞれの登場人物の思惑が絡み合いながら、徐々に真相が明らかになりましたね~。
でも、謎の解明の部分は、あ?それだったの?ほんとにそれだけで??という感じでしたが
理由がわかってからは、今度は心底、彼らの
心に受けた傷の深さに愕然としました。
こういう見せ方で見せられると、これまで何度も
見てるはずの戦争に行った兵士たちのPTSDの
ことも、また新たな恐怖として感じられましたし
この監督さん、やっぱりすごいわ~って思いました。

父親としての後悔と苦悩も、ものすごく伝わって来る物がありましたし、アメリカの危機的状況を表したラストも重く心に響きました。

今回は脇役っぽかったスーザンですが、仰るとおり、彼女がハンクの人物像を描き出すのにとても重要な役割でしたね。

この映画では主演三人の演技が素晴しくて、そのお陰でさらに映画が良い物になっていたなぁってつくづく思いました。


>メルさんへ

真実がわかってからズシンときましたね。
この展開はポール・ハギス監督のなせる業なのでしょうか。

PTSDの恐怖はそれぞれの兵士たちから感じましたね。
シャーリーズが親身に対応しなかった
女性のエピソードからも伝わってきましたし・・・。

3人の演技も素晴らしかったです。
シャーリーズ、頑張ってましたよねぇ。

TBありがとうございました。


良い映画でしたね

ひでさん、こんにちは!

入口がサスペンスで入り易かったんですが、
終わってみたら、とても重い問題を扱ってましたね。
エラの谷のエピソード、国旗のエピソードなどが
上手く病んだ状況と絡んでいました。

戦争なんて負の遺産でしかないと
つくづくやり切れなくなりましたよ。

>YANさんへ

内容の濃い見応えのある作品でしたね。
ポール・ハギス監督の手腕はお見事!
これからも注目ですね。

> 戦争なんて負の遺産でしかないと
> つくづくやり切れなくなりましたよ。
同感です。
息子に先立たれた両親の姿を思うと
やり切れなくなりますよね。
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