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海を飛ぶ夢

Category : 徒然映画

海を飛ぶ夢


Comment:

尊厳死を望む男を中心に生きる意味を提起した作品。


四肢麻痺患者の男ラモン。引き波に気付かず海へ飛び込んでクビを強打してしまい、以来26年間、兄ホセ、ホセの妻マヌエラ、ホセの息子ハビ、そして老いた父ホアキンらに看病してもらいながら寝たきりの生活を過ごしていました。


しかし、その生活の将来にに不安を感じ尊厳死を選択するようになります。尊厳死を肯定する団体に連絡し、やって来た女性ジェネは尊厳死を肯定するものの、死を進んで選んでほしいわけではないと説得します。


それでも諦めないラモンは、さらに尊厳死に興味を持つ女性弁護士フリアと連絡をとります。


ラモンは尊厳死を法的に認めてもらう訴訟を起こしますが・・・。


尊厳死。私には想像すらできないことですが、この作品では尊厳死を尊重し肯定する人と犯罪とみなし否定する人がそれぞれ主張しているので、偏った考えにならずに観ることができます。


ラモンからは愛する人が目の前にいるのに手を触れることすらできない悲しみや将来に対する不安が・・・。

兄ホセからはラモンの考えを叱咤しますが、それはラモンへの愛情の裏返しであることが・・・。

ホセの妻マヌエラからは、ラモンを死なせたくないという思いとラモンの生き方を尊重したい思いが入り混じって複雑な思いが・・・。


どの人の考え方も言葉も正しいと思います。答えなど探しても見つからないし、それを皆知っているから、26年間、同じ生活を繰り返してきたのだと思います。


そして、尊厳死は当人だけでなく、その周りにいる家族にも大きな問題としてのしかかることが判ります。


そこへやって来た弁護士の女性フリア。実は彼女にも病が蝕みつつありました。脳血管性痴呆症である彼女は既に片足が動かず、いずれは何もかも忘れ寝たきりになってしまうことも知っていました。


そんな彼女がラモンの弁護士として担当することになります。


フリアはラモンの弁護士として、ラモンの過去や人となりを知ろうとします。でも、それは自分が将来であるラモンの姿を目にし、自分がどのように生きていけば良いのかを探ろうとしているようでした。


しかし・・・。


また、ラモンの尊厳死の問題はテレビでも取り上げられ、そのニュースを観た女性ロサがラモンの家へ訪ねてきます。ロサはラモンの姿を見て生きる活力をもらいます。そして、次第にラモンを愛するようになるのですが・・・。


生きることを願うロサ。

しかし、ラモンは死を願っていました。


「僕が愛するのは死なせてくれる人だけ。」


切ない。悲しい。そんな言葉では足りないほど何の希望も見出せないセリフでした。その言葉を聞いたロサにも同情してしまいますが・・・。


ロサの決意、そして行動が衝動的であるようにも感じられてしまいました。愛するが故の決意だとは思うのですが、そこに看病することを拒否したマヌエラやラモンを愛するフリアへの嫉妬も見え隠れしているような・・・。


ラモン役にはハビエル・バルデム。彼の豊かな表情が悲しく重いテーマを中和しているかのようです。


他にもフリア役のベレン・ルエダ。ロサ役のロラ・ドゥエニャス。ジェネ役のクララ・セグラ。マヌエラ役のマベル・リベラらが異なる考えを持つ女性たちを好演しています。


監督はアレハンドロ・アメナーバル。製作した作品数はまだ少ないものの「オープン・ユア・アイズ」や「アザーズ」など強烈な印象を残す作品が多いですね。この作品でアカデミー賞とゴールデン・グローブで外国語映画賞、ヴェネチア国際映画祭では審査員特別賞を受賞しています。


ラスト。作品として1つの結論を出していますが、それが果たして正しいことなのかは判りません。でも、ホセ、マヌエラ、ハビ、ジェネたちはその結論を変えようと思えば強制的にでも変えることができたはずでした。


尊厳死とは、当人が尊厳を保ったまま命をまっとうするだけでなく、周りにいる人たちも当人の尊厳を尊重し支えていくことなのかもしれませんね。


ラストシーンからエンドロールで流れる音楽と果てしなく続く海の景色によって、重くなった心を開放させてもらいました。



★★★★★★★★☆☆



Title:

MAR ADENTRO


Country:

Spain/France/Italy (2004)


Cast:

(Ramon Sampedro)JAVIER BARDEM

(Julia)BELEN RUEDA

(Rosa)LOLA DUENAS

(Manuela)MABEL RIVERA

(Jose)CELSO BUGALLO

(Gene)CLARA SEGURA

(Joaquin)JOAN DALMAU

(German)ALBERTO JIMENEZ

(Javi)TAMAR NOVAS

(Marc)FRANCESC GARRIDO

(Padre Francisco)JOSEP MARIA POU


Director:

ALEJANDRO AMENABAR


Awards:

Academy Awards, USA 2005

(Oscar(Best Foreign Language Film of the Year))


Golden Globes, USA 2005

(Golden Globe(Best Foreign Language Film))


Venice Film Festival 2004

(Grand Special Jury Prize)ALEJANDRO AMENABAR

(Volpi Cup(Best Actor))JAVIER BARDEM

(Young Cinema Award(Best International Film))ALEJANDRO AMENABAR



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Comment

大好きな作品です

ひでさん、こんにちは!
この作品に対してひでさんがとても真摯に向き合っているのが分かります。
この作品はかなりズシッときましたが、重苦しさを感じさせませんでしたね。
そしていろんな立場を見せられるので、
一緒になって考える事ができました。
私の家族には半身不随になった者もいるので、他人事じゃありません。

>作品として1つの結論
と書いてらっしゃいますね。これは実話に基づいているので、
ラモンが実際に出した結論なんですよね。
私は共感して納得してしまいました。


>YANさんへ

いろいろと考えさせられる作品でしたね。

私も仕事のお客様に半身不随の方がいらして、
その方のバイタリティーに逆に励まされています。

この作品は実話の基にしていたのですね。
ロサの行為は罪に問われないのでしょうかね(^_^;

いろんな結論に達するべきだとは思うのですが、
私はそれでも生きていて欲しかったなぁと思いました。

う~ん。難しいですね。

それというのも、先日「潜水服は蝶の夢を見る」を観たばかりでして・・・。

こちらの作品も考えさせられる作品でした。


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