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木靴の樹

Category : 徒然映画

木靴の樹


Comment:

地方農民の家族の日常を描くドキュメンタリー・ドラマ。


その年のカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞したエルマンノ・オルミ監督の作品です。以前から観たくてたまらなかった一作でしたが、ようやく観ることができました。


19世紀末、イタリア。ロンバルディア地方の酪農場に4軒の家族がほそぼそと暮らしています。彼らは地主が所有する広大な土地を借りて農業に従事し、収穫した穀物の3分の2を納めるという貧しい暮らしを強いられています。


土地だけでなく、家、農具、家畜、その土地の樹木でさえすべて地主の所有物であり、彼らがその場所から追い出されてしまえば、路頭に迷うことは必至でした。


そんな彼らの日常を淡々と描いていきます。


1組目はバチスティの家族。話し上手なバチスティと身重(みおも)の妻、幼い息子2人の4人家族。長男のミネクは学力があると神父から学校へ通わせるように進言されます。しかし、6キロも離れた学校に行かせること、さらに、農民の子が通うことに、バチスティは一抹の不安が・・・。


2組目はルンクの家族。夫ルンクが他界し、妻が6人の子供たちと父を養っています。15歳の長男が外で働き、長女と次女が町まで出向いて洗濯物を受け取り、母が洗濯をすることで、何とか暮らしていましたが、神父から三女と四女を孤児院へ預けてはどうかと進言します。さらに、生活の糧ともいうべき牛が病に・・・。


3組目は父と母、そして娘マダレーナの3人の家族。美しい女性マダレーナは紡績工場で働いています。帰宅途中に彼女を待つ男ステファノは彼女に愛を告白しますが・・・。


4組目はフィナールの家族。フィナールは出来の悪い息子に腹を立て、いつも喧嘩ばかりしています。ある日、町の祭りで道に落ちていた金貨を拾うフィナールでしたが・・・。


誰が主役というわけではありません。この4軒の家族たちすべてが主役となり、封建的な制度が残る貧しい農民たちの暮らしを描いています。


全員で畑を耕し、トウモロコシを剥きます。子供だからといって仕事をしないわけにはいきません。そのような姿を見てしまうとバチスティの学校に行かせることに悩んでしまうのも頷けます。


彼らの暮らしには学校で習うものなど何の意味も持たないのです。


逆に学校では習わないものを子供たちは体験していきます。


ガチョウ?アヒル?の首を切り、血を抜く光景。

大きく育った豚をさばく光景。


大人の私が見てもショッキングな映像を子供たちは目の当たりにしていきます。


しかし、それらが残酷ではなく神聖なシーンとして心に響きます。


貧しい暮らしである4軒の家族のもとへやって来る男ジョパ。彼は住む家もない貧しい男でした。4軒の家族たちは彼を決して虐げず、祈りながら彼に食事を与えます。


さらに、バチスティの妻の出産。

マダレーナの結婚。そして、小さな命との出会い。


彼らの暮らし1つ1つも実に清らかであり「生」を感じます。


ストーリーは、特にバチスティの家族とルンクの家族に焦点をあてています。


ルンクの妻から生きていくことの難しさが伝わります。それに応えようとする15歳の息子。彼がしっかりした息子なんですよねぇ。


ルンクの妻の父親であるアンセルモのトマト作りが微笑ましいです。同じ屋根の下で暮らす4軒の家族でも、隠し事はやはりあるようで・・・。


バチスティの息子ミネクも学校に慣れ、教わったことを家族に伝えたりしています。しかし、6キロの通学の過酷さ故なのか、ミネクの木靴が割れてしまいます。


バチスティはミネクのために、夜中にこっそり抜け出して、小川の側にある樹木を切り倒し、新しい木靴を作るのですが・・・。


時代のせいなのでしょうか。それとも、人のせいなのでしょうか。たったあれだけのことで・・・悲しくなります。


励ましの言葉1つも言わない3軒の家族たち。


彼らはわかっているのでしょうね。言葉など何の意味も持たないないことを。


彼らにとって、現実的なものほど遠いものなのでしょう。


「神」や「祈り」のほうが、よほど近くに感じているのかもしれませんね。


心が清められる神聖な作品でした。



★★★★★★★★



Title:

ALBERO DEGLI ZOCCOLI, L'


Country:

Italy/France (1978)


Cast:

(Batistì)LUIGI ORNAGHI

(Batistina)FRANCESCA MORIGGI

(Minec)OMAR BRIGNOLI

(Tuni)ANTONIO FERRARI

(Widow Runk)TERESA BRESCIANINI

(Anselmo)GIUSEPPE BRIGNOLI

(Peppino)CARLO ROTA

(Teresina)PASQUALINA BROLIS

(Pierino)MASSIMO FRATUS

(Annetta)FRANCESCA VILLA

(Bettina)MARIA GRAZIA CAROLI

(Il Finard)BATTISTA TREVAINI

(La Moglie Finarda)GIUSEPPINA LANGALELLI

(Il nonno Finard)LORENZO PEDRONI

(Uslì)FELICE CERVI

(Secondo)PIERANGELO BERTOLI

(Olga)BRUNELLA MIGLIACCIO

(Brena)GIACOMO CAVALLERI

(La moglie di Brena)LORENZA FRIGENI

(Maddalena)LUCIA PEZZOLI

(Stefano)FRANCO PILENGA

(Father)GUGLIELMO BADONI

(Mother)LAURA LECATELLI

(Don Carlo)CARMELO SILVA

(Padrone)MARIO BRIGNOLI

(Fattore)EMILIO PEDRONI

(Fritz)VITTORIO CAPELLI

(Luca Maria)FRANCESCA BASSURINI

(Donna del Segno)LINA RICCI


Director:

ERMANNO OLMI


Awards:

Cannes Film Festival 1978

(Golden Palm)ERMANNO OLMI

(Prize of the Ecumenical Jury)ERMANNO OLMI


New York Film Critics Circle Awards 1979

(NYFCC Award(Best Foreign Language Film))



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