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カッコーの巣の上で

Category : 徒然映画

カッコーの巣の上で


監督:ミロス・フォアマン

キャスト:

ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、ブラッド・ドゥーリフ、ウィル・サンプソン

ダニー・デヴィート、ウィリアム・レッドフィールド、シドニー・ラシック、デロス・V・スミス・ジュニア

クリストファー・ロイド、ウィリアム・デュエル、ヴィンセント・スキャヴェリ、スキャットマン・クローザース

製作:1975年、アメリカ


1963年。アメリカ、オレゴン州。州立精神病院に1人の男がやって来た。男の名はマクマーフィ。暴行罪で5回逮捕。今回は淫行罪で逮捕され更生農場施設で働くも労働を嫌うマクマーフィは、精神を病んだと偽って鑑定を受けるために送致されてきた。


しばらく入院するマクマーフィとともに生活する急性患者たち。


母親に強迫観念を持つビリー。

いつもニヤついているマーティニ。

騒ぎ大きくしてしまうチェズウィック。

自暴自棄になるハーディング。

好戦的な態度をとるエイバー。

いつもタバコを吸っているフレドリクソン。

フレドリクソンの傍にいるシーフェルト。

本を手放さないスカンロン。


そして、ろうあのインディアン、チーフをはじめとする9人の慢性患者たち。


しかし、病院では婦長ラチェッドの絶対命令による専制的な管理体制が確立されていた。


Comment:

精神病院を舞台に自由への尊厳を力強く描いた人間ドラマ。


圧倒的な存在感を示すマクマーフィ役のジャック・ニコルソンをはじめとしたキャストたちの演技に圧巻という言葉しか見つかりませんでした。


今まですべてを病院に任せてきた8人の急性患者たち。しかし、マクマーフィの人間味溢れる行動と何事にも負けない強い精神力を目の当たりにして次第にマクマーフィを慕うようになります。


婦長ラチェエッドとのディスカッション。マクマーフィがワールドシリーズを観たいから通常の日課を止めようと提起します。はじめは賛同しなかった急性患者たちもマクマーフィを支持していきます。


しかし、婦長ラチェッドは慢性患者9人が支持していないので提案を却下してしまいます。マクマーフィはもはやワールドシリーズなどどうでも良かったのでしょうね。ただ婦長に一泡吹かせたい。負けたくない一心だったと思います。慢性患者1人1人に指示を求めます。もちろん、重症である彼らにマクマーフィの言っていることなど伝わりませんでした。


しかし・・・。


バスケットボールのシーンが伏線だったわけですね。でも、その伏線すら単なる序章でしかないのですが・・・。


チーフはマクマーフィを一目置かれる男だと言いました。そして自分の父もそうであったと・・・。チーフはマクマーフィに愛され尊敬されていた偉大な父の姿を重ねていたのかもしれませんね。しかしチーフの父は酒に溺れ最後には「始末」されてしまいました。


そして、マクマーフィもチーフの父のように「始末」されたも同然でした。ただ唯一異なるのは、マクマーフィは決して自分から逃げることはしませんでした。ビリーの危機を察してもあのまま逃げることができたはずでした。病院に来る前のマクマーフィならおそらく逃げていたことでしょう。


しかし、マクマーフィの心には病院の生活の中で、人を思う気持ち、助け合う気持ち、何事にも立ち向かう気持ちが、いつのまにか芽生えていたのではないでしょうか。


そして、その姿を見届けたチーフが親友となったマクマーフィにしてやれることはあれしかなかったのでしょうね。


病院には1つたりとも自由はありませんでした。しかし、懸命に自由を取り戻そうとしたマクマーフィ。チーフだけでなく8人の急性患者にもその想いは伝わったはずです。あの果てしない水平線を見て、広大な海を泳ぐ魚を見て伝わらないはずはないと信じたいです。


ただ彼らには心の奥底に根付いてしまった恐怖があり、8人のカッコーたちは巣から羽ばたくことすらできず、ビリーにおいてはその恐怖に打ち勝つことすらできませんでした。


唯一、巣から羽ばたくことができたチーフ。彼の大きな背中と広大な自然に自由を感じました。



第48回アカデミー賞 作品賞、主演男優賞、主演女優賞、監督賞、脚色賞

第33回ゴールデン・グローブ 作品賞(ドラマ)、男優賞(ドラマ)、女優賞(ドラマ)、監督賞、脚本賞、新人男優賞

第1回LA批評家協会賞 作品賞

第41回NY批評家協会賞 男優賞

※主演男優賞、男優賞(ドラマ)、男優賞はジャック・ニコルソン

※主演女優賞、女優賞(ドラマ)はルイーズ・フレッチャー

※新人男優賞はブラッド・ドゥーリフ



★★★★★★★★



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